第4回:決算日の夜、工場の塀の外に立つ影。「在庫の山」は雄弁に語る
会社の決算日が近づくと、経理担当者は書類の整理に追われます。しかし、その裏で税務署の調査官が、書類ではなく「現場」の風景を静かに凝視していることをご存知でしょうか。
彼らが狙うタイミングは、ズバリ「決算期末日」。 そして見る場所は、「在庫置き場」です。
■ なぜ「在庫」を覗くのか?
中古車販売、建設業、製造業など、商品単価が高かったり、大量の資材を扱ったりする業種において、利益操作の常套手段として使われやすいのが「棚卸(在庫)資産」の調整です。
「在庫を少なく計上すれば、その分だけ売上原価が増え、利益が減る(=税金が減る)」
この会計上のカラクリを悪用し、本当はあるはずの在庫を「なかったこと」にして申告する。そんな誘惑に駆られる経営者が後を絶たないことを、調査官は熟知しています。
■ 塀の外からの「答え合わせ」
だからこそ調査官は、決算日の夕方や翌朝、さりげなく工場の裏手や資材置き場の周辺を車で流します。
- 中古車展示場に、どれくらいの車が並んでいるか?
- 建設会社の資材置き場に、材木や足場がどれくらい積まれているか?
- 工場の原材料置き場の山は、どれくらいの高さか?
彼らは敷地の中に入ることなく、公道から見える範囲でその光景を目に焼き付け、時には写真を撮り、メモを残します。 そして数ヶ月後、提出された申告書の「棚卸表」と、自分の目で見た「あの日の光景」を照らし合わせるのです。
「申告書では在庫はほとんど『ゼロ』になっていますが、決算日の夕方、御社の資材置き場は材料の山でしたよね?」
その一言で、辻褄合わせの数字は崩れ去ります。 帳簿上の数字はいくらでも書き換えられますが、そこに物理的に存在する「モノ」は嘘をつきません。決算日のあなたの会社の風景、それは税務署にとって動かぬ証拠そのものなのです。
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