Q. 税務調査の“通知”。それは、誰が、いつ、何を基準に決めているのですか?
A. ある日突然来る税務調査の通知。多くの経営者が「なぜウチが?」「何かの間違いでは?」と頭を抱えることでしょう。その調査先を選ぶ極秘の作業は、国税の世界で『選定(センテイ)』と呼ばれています。
では、誰がどうやって選んでいるのか?
年に一度、税務署長から現場の調査官までが一堂に会する会議が開かれます。その年の主要な調査先、いわば“ターゲットリスト”の骨子は、この場で決定されるのです。
肝心なのは、その「選ぶ基準」ですよね。…実は、これこそが国税当局の最高機密。そのブラックボックスの中身を知るのは、実際に『選定』に携わったことのあるごく一部の職員だけです。
様々な部署を経験し、より高い役職に就いた者ほど、その“秘密のレシピ”を深く知ることができると言われています。
当然、その手法が外部に公表されることは決してありません。あなたの会社に調査の矢が向くかどうかは、厚いベールに包まれた『選定』という名の、“儀式”で決まっているのです。